ケリー伊藤が指導するインターネット上の英語学習
あなたの英語のどこが違うかを答えてくれるのがPecsの通信添削コースです。
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KEL通学コース
理論の順序を明確に 「事実」と「感想」を分ける 一般動詞を使う 関係代名詞を避ける
余計な語は使わない 英語的表現を身につけよう
◆例題9
あなたが日本の学校について批判すると、私はふさいだ気分になりますね。
× When you find fault with Japanese schools, I always feel blue.

まず "find fault with〜 " から見てみましょう。
これは「何かに内在する欠点をみつける」という意味で、それ以上でもそれ以下でもありません。「悪い部分があるだろうと考えてそれを見つける」ということなので、悪い部分がなければ用いません。つまり日本語の「批判」とは少し違います。
よく英和辞典などで「"find fault with" = あらさがしをする」と載っていますが、これが誤訳の元です。日本語の「あらさがし」とは「あることないことぐちぐち言う」という感じですが、英語ではこのことを "find fault with〜" ではなく "pick on 〜" と表現します。

  • 英語感覚で見てましょう。
    まず、"feel blue" ですが、"blue" は確かに「ふさいだ気分」を表します。この場合は主語で "I" ですから、表現としての問題はありません。"sad" や "gloomy" の意味で用いて今の自分の感情を表す時には、"I am feeling blue" と言うこともあります。
    しかし、「"find fault with" = あらさがしをする」式に「"feel blue" = ふさいだ気分になる」と、パターン化して覚えないようにしましょう。ご存じのように "blue" は「色」ですから、"you" や "he" が主語になれば、
    You look blue.(ふさいだようにみえるね)  
    のように視覚的な表現として、動詞は "look" を用います。
    また、この英文のように "I always feel blue." と言うと、前半の部分との関連がうまく理解できません。「あることが私を落ち込ませる」なら "That makes me feel blue." としなければいけません。
  • 日本語のアイディアを表現しましょう。
    この場合の「ふさいだ気分」という日本語の意味を理解すると、"let down" という表現を使うことができます。「落ち込ませる」という感じです。
    『Winnie-the-Pooh』(くまのプーさん)のビデオ "Wishing Bear" の中に、"I don't want to let down Christopher Robin." という台詞が出てきます。この言葉を効果的に使えば、「あなたの批判」に対して「私がどう反応するか」ということが言えますので、簡潔に表現することができます。
    「批判」は文字通り "criticism" を使って、より自然な言い方にすると下のようになります。

○ Your criticism of Japanese schools let me down.

◆例題10
元気をだせよ。 そのうちに何とかなるさ。
× Cheer up. It will come out all right.

ここで使っている "come out" は「結果」を表す言葉です。たとえば、写真をとってあげて「良くできてたらお送りします」などと言う場合には、次のように使えます。

If this photo comes out well, I'll send it to you.  

この例文の英語は「きちんと何らかの形で結果がでる」というニュアンスですので、日本文の「何とかなる」とはちょっと違います。

  • 日本語のアイディアを表現しましょう。
    一般的に「状況がよくなる」は "Things will get better." です。「これ以上悪くならない」「よくなるよ」「大丈夫だよ」などという時によく使います。
    「元気出せよ」は "Cheer up." でも構いませんが、「気にすることないよ」ということであれば、"Take it easy." あるいは "Don't worry." も使えます。

○ Cheer up. Things will get better.

このページはケリー伊藤著「使える英語へ」(研究社出版、1995年)から抜粋したものです。